浄水?それとも未処理水?BPHE は両方で動作します

世界中の産業は、不十分なろ過による水質汚染の課題に直面しています。

未処理水はプロセスプラントで使用される機器に影響を及ぼし、熱交換器などのシステムプロセスに水を使用するすべてのコンポーネントにとっても大きな問題となっています。

ファウリング(汚れ):大きな問題
ほとんどの場合、熱交換器を流れる流体には、微量の汚れ、油、グリース、化学物質、または有機堆積物が含まれています。これにより、伝熱面に異物が堆積することになり、熱伝達係数が低下してしまう恐れがあります。南アジア市場を中心にインドを拠点に活動している スウェップのビジネスエンジニア、Mandar Rajwade(マンダー・ラージワド)氏は、この問題を十分に認識しています。「課題は、ファウリングの問題によるスケーリングや故障を防ぐことです。」機器の汚れやスケーリングは、損傷や目詰まりの原因となります。これにより、保守コストが増加し、効率出力が低下します。ファウリングは、熱交換器の熱効率を低下させ、圧力損失特性を変化させる可能性があります。

従来、インド市場では、洗浄が必要なときに機器を分解できるため、ゴム製ガスケット付きのプレート式熱交換器が好まれていました。「インドの多くの人々は、冷却塔が開回路の機器を使用しているか、システムで補給水を使用しています」と Mandar Rajwade 氏は言います。「私の国ではろう付け式プレート熱交換器は使えないという考え方があります。」

解決策:セルフクリーニングの BPHE
従来の熱交換器とは異なり、BPHE はプレート同士がろう付けされているため、分解できません。未処理水を定期的に洗浄する必要がある地域で、どのように使用できるのでしょうか?解決策はセルフクリーニングそのものです。激しい乱流により、ファウリングやスケーリングが防止されます。乱流は、流体中の粒子を浮遊状態に保ってくれます。つまり、粒子がプレート表面に付着することによるファウリングの発生を防ぐ働きをします。


また、流体が均一に熱交換器を通って分配されることも重要です。これは、プレートパターンと強く関連しています。SWEPのBPHEには、ポートエリアに特殊なパターンが施され、流れが十分に分配されるように設計されています。他の熱交換器では、例えばガスケットの周りなど、低流速によるファウリングが発生しやすい部分があり、層流が発生することがあります。ファウリングはここから始まり、伝熱面全体に広がっていきます。スウェップ BPHE は、水質が悪くても、洗浄なしで完全に機能します。

状況が悪化した場合には、CIP があります
高温の水、高濃度の粒子を含む水、硬水、または PH が高い水を使用する用途など、過酷な条件においては、BPHE でも汚れやスケーリングが発生するリスクがあります。その場合は、予防策として、または効率を維持するために、洗浄が推奨される場合があります。ただし、分解を必要としない簡単な方法があります。


定置洗浄(CIP)は、薬液の循環によって閉回路システムの内部表面を洗浄する定評のある方法です。化学薬品は、パイプ、容器、フィルターなどの機器に付着した堆積物を溶解または緩めます。スウェップ BPHE にはカスタマイズされた CIP ポートを装備することができるため、その手順がさらに簡易化、迅速化し、かつ費用対効果が高くなります。BPHE を分解して洗浄する必要がないため、システム設計者はエネルギー効率の向上とメンテナンスやダウンタイムのコスト削減を期待できます。

Cristopia Energy Systems(クリストピア・エナジー・システムズ) — 常に最前線
インドに拠点を置く Cristopia Energy Systems (I) Pvt.Ltd. は、大規模および小規模の冷却、暖房、およびエネルギー管理ソリューションを製造するのに特化したエンジニアリンググループです。同社は、コスト削減型エネルギーシステムにおいて国内有数のプロバイダーであるという評判を得ています。クリストピア社のCEO、Kshama Jain(カシャマ・ジャイン)氏は、自社の市場を熟知しています。「たとえ同じ都市でも、設置場所によって水質が異なります。したがって、特に高温が使用される場合には、BPHE を使用するシステムを設計する際には細心の注意を払わなければなりません。」最高の品質、効率、信頼性を備えたソリューションを提供するという使命のもと、Cristopia Energy Systems (クリストピア・エナジー・システムズ)社は長年にわたりヒートポンプとチラーに BPHE を導入してきました。「スウェップはクリストピア社と長い間協力してきました。空調用途で BPHE を使用するインドのお客様は同社が初です」とスウェップのマンダー・ラージワド氏は述べています。「クリストピア社は、エアコンシステムのチラー用蒸発器や産業用ヒートポンプ用のスウェップ BPHE を定期的に購入しています。私たちは同社のシステムを費用対効果の高い高度な技術でサポートしています。」

信頼できる冷却
クリストピア社のチラーモデルの1つである Kriscool Mini は、ユニークな空調システムです。クリストピア社の TES 技術を駆使して設計されているため、電力が供給されているときにシステムに「冷却エネルギー」を蓄えることができ、停電や障害時でも継続的な冷却を可能にします。また、追加のエネルギー消費やコストなしで、お湯を無料で供給することもできます。


Kriscool Mini を信頼性の高いシステムにするには、信頼性の高い部品が採用されている必要があります。スウェップは、R410A、R134a、R407C 専用のシリーズを使用した、極めて高効率の蒸発器および凝縮器を提供しています。「Kriscool Mini は、安心のデザインと機能を備えています。BPHE 蒸発器の動作温度が低く、特殊なろ過システムが組み込まれているため、CIP はありません。ただし、Kriscool Mini には温水オプションもあり、効率を維持してファウリングを防止する CIP システムが組み込まれています」とカシャマ・ジャイン氏は言います。設置当初から1年半の間、技師はファウリングの問題に一切遭遇していません。そのため、クリストピア社にとってこのソリューションは、信頼性が高く費用対効果の高いソリューションとなっています。

確実な加熱
クリストピア社開発のマイクロプロセッサによって制御される Kriscool ヒートポンプは、給湯用や室内の暖房用に使用できます。低温の周囲環境から熱エネルギーを移動させて給湯/暖房を行うため、たとえばホテルでの給湯やプールの水を温めるなどにおいて、エネルギーコストを最大 70% 節約できます。


ヒートポンプの運転環境が高温の場合には、予防策として BPHE の洗浄が必要になることがよくあります。こうした問題は統合 CIP システムが解決します。無害な液体の効果的な循環により、表面が清潔に保たれ、機械の性能が回復します。「私たちは CIP システムを設計・開発しました。当社のシステムには、効率を維持して BPHE の平均寿命を延ばす半自動洗浄プロセスがあります」と、クリストピア社のカシャマ・ジャイン氏は言います。「作動は手動で開始されますが、CIP プロセスはマイクロプロセッサが引き継ぎます。」システムはヒートポンプの不可欠な部分として設置されます。「機器を開ける必要がないという事実には多くの利点があります」とカシャマ・ジャイン氏は言います。「開ける必要が無いため、安全な洗浄、稼働コストの削減、スペアパーツの必要性の低減、洗浄に必要な工数の削減など可能となります。CIP システムは非常に短い期間で採算が取れます。」

先を見据えて
世界中の産業は、今後長期間にわたって未処理水の問題に直面する可能性が高いと思われます。それまでの間、水質の悪い水を使用しないように機器を保護する必要があります。「私たちの CIP 設計は、この問題を解決します」と、クリストピア社のカシャマ・ジャイン氏は言います。「まだ試用段階にあり、現在、すべての設備からデータを収集しているところです。計画では、今年末までに完全に自動化することで、CIP 稼働をさらに簡素化することです。これまでのところ、結果には非常に満足しています。スウェップは素晴らしいパートナーであり、専門知識が必要なときはいつでもサポートを提供してくれました。」